最大下運動時の心拍反応からの乳酸性閾値の推測:脈拍借
【要約】乳酸閾値1(LT1)推定の非侵襲的な指標として、脈伯借(PD)が妥当かどうか、持久力水準の異なる健常者を対象として検討した。男性3群が実験に参加した。座業者(不活発な人)15人(Sedentary)、体育学生14人(Active)、競技選手13人(Athlete)であった。被検者は、自転車エルゴメーターでの漸増式最大運動を行い、乳酸閾値1、乳酸閾値2(LT2) 、最大仕事率を測定した。別の日に、最大運動時の各段階に相当する負荷での8分間固定負荷運動を行い、PDを測定した。PDは、各運動の後半4分間の総心拍数から、前半4分間の総心拍数を減じて求めた。運動時の血中乳酸、心拍数、PDは、3群とも同様の反応を示した。 |
LT1までの負荷では、PDは有意な変化は示さなかった。3群とも、LT1よりすぐ上の負荷で、PDが急激な上昇を示した。安静値から最大下運動4分目までの血中乳酸の変化量とPDとの間に有意な相関が認められた(r=0.83, P<0.05)。固定負荷運動でPDが急激な上昇を示す負荷強度(112±38W)と漸増負荷運動でLT1に相当する負荷強度(111±37W, P=0.323)は近似しており、非常に強い相関が認められた(r=0.99, P<0.0001)。PDのcut-pointを絶対値で25拍とすると、LT1の検出にsensitivity100%, specificity95%, 予測値90%であった。PDを測定することによって、体力水準の異なる健常な若年男性のLT1を非侵襲的に正確に推測することが出来る。8分間固定運動を1回行うだけで、その運動がLT1より上か下かが分かる。
【キーワード】有酸素性閾値、無酸素性閾値、血中乳酸、体力
・・・解説。
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